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水彩画 水彩による抽象「インナートリップ S 3」 絵画,ad3360463ba2b521a5c3525ab61858,ec20231104-1024x536.jpg,9fb39c4c5d4be3e81bcbdadcadd489,96c3909b0eaf4c23f7a984472a4fd8,インナートリップ S 3　11.3×15.8cmこのシリーズというのはこのタイトルが文字通り見事に内容を言い当てていて、落ち着いて温かみのあるる、内面のメッセージが、ゆっくりと伝わってきます。このシリーズをつぶさに見て行くと、表現に成功しているものは、必ず色調に成功のパターンが窺えます。赤系統のこのシリーズは極めて饒舌で、何か煮詰まったような高揚感というものが、全面に溢れています。それに対して、青系統は、目が覚めるような美しさがあるり、どこまでも知的で冷静な調和の楽しみに惹かれて行く内容となっています。そしてこの黄色系統は、非常に変わっていて、物音一つしない静謐さというものを連想させられます。落ち着いた色の調和というものは、なかなか言葉では表現できない、沁み入るよう説得力があります。黄色の抽象と言うと、とっつきにくいように感じるのですが、実際はこれだけ親しみ易い静謐さ。色の美しさをみせてくれることもあります。この三つの色の系統が抽象度度も高く、また精神的な緊張感もあって分かりやすく雄弁な気がします。これが緑がベースのものだと、あまり見たことはないですが、果たしてどうでしょうか。元々緑の色調の抽象画は、どうしても自然の緑を連想させるせいか、我々の感覚では、抽象の「頭を直撃するような」直截なインパクトは、得難いのかも知れません。参考:若松愛子　　美術年鑑最新18年版、346頁ー水彩部門で50位ぐらい(現役活動中のみ)　　標準価額号あたり75000円額装　　真筆証明あり